「ラメラケア」でしなやかな美しい満髪に
少しずつ気温が上がり、春が近づいてきました。
春が近づくと、新生活に向けてヘアスタイルや髪の色を変えたくなりますよね。
しかし、春先は冬の間の低温・低湿により、髪の乾燥が進み、ハリの低下、パサつき、広がりなど髪のコンディションが低下しやすい時期。
髪のコンディションが低下していると、朝のスタイリングに時間がかかったり、ヘアスタイルの持ちが悪かったりします。
今回は、髪のコンディションを高めるためのポイントをご紹介します。
【髪のコンディションチェック】
☑根元はハリコシがなく、毛先はパサパサする・・・。
☑雨の日はくせが強くなり髪が広がる・・・。
☑ヘアカラーをしてもすぐに色が落ちてしまう・・・。
☑サロンでトリートメントしてもすぐにもとの状態になってしまう・・・。
いかがでしょうか?
一つでも当てはまると髪のコンディションが低下しているサインです。
上記の悩みは、一見異なる要因があるように思いがちですが、実は髪の「ラメラ構造」の崩れが原因です。
美しい髪を保つキーファクター「ラメラ」とは
「ラメラ」とは、水分と油分が交互に重なったミルフィーユのような髪の構造を指します。
髪の外側には、キューティクルがウロコ状に重なっており、キューティクルとキューティクルの間にはラメラ構造を持ったCMCという物質があります。CMCのラメラ構造がきれいな層になっていることで、髪は水分を豊富に含むことができます。ラメラ構造を構成する成分は、親水基(水に馴染みやすい部分)と親油基(油に馴染みやすい部分)の両方を持っており、層を作っています。親水基の間に水を抱え込んで逃がさないようにすることで“潤い”を保ち、毛髪内の水分が外へ逃げて行くのを防ぐバリア機能を担っています。
ところが、エアコンの使用や、ドライヤーの熱などでキューティクルが開いたままになっているとラメラ構造が欠けやすくなり、水分を保持することができなくなるので、髪のうるおいが低下します。また、CMCはキューティクル同士がきれいに重なった状態を保つ接着剤の役割を果たしているため、ラメラ構造が欠けた髪はキューティクルを接着しておくことが難しくなり、キューティクルが剥がれやすくなるので、潤いだけでなく、なめらかさやしなやかさも失ってしまいます。
髪本来の美しい状態を保つには、髪のラメラ構造を保つことが重要です。
美しい髪を保つポイント
1.ラメラを補う
髪の細胞は肌の細胞とは異なりダメージを受けても自力では元に戻らないため、欠けてしまったラメラ構造は何もしなければ欠けたままになってしまいます。
ラメラ構造を復活させるためには、ラメラ構造を補うことができる専用のトリートメントなどで、ラメラ構造そのものを補う必要があります。
ラメラ構造が美しく整うと、キューティクル同士の重なりも整い、髪の潤いだけではなく、なめらかさやしなやかさも取り戻すことができます。
2.ラメラを保つ
乾燥した空気にラメラ構造が欠けてダメージした髪がさらされると、髪の水分はどんどん奪われていきます。エアコンの効いた部屋で過ごすと、更に水分が奪われていきます。
外部ダメージから髪を守るためには、洗い流さないトリートメントを使うことでより強力に髪のラメラ構造を守り、髪が乾燥するのを防ぐことができます。
クリームタイプの洗い流さないトリートメントは、水分と油分の両方が含まれているので、ラメラ構造を守るのに最適です。
3.ラメラの流失を防ぐ
洗浄力が強すぎるシャンプーは、髪のラメラ構造が失われる原因の一つです。
アミノ酸系のシャンプーなど、適度な洗浄力のシャンプーを使うようにしましょう。
また、シャンプー剤を直接髪につけるのではなく、泡立ててからつけることも重要です。直接つけると洗浄力が強くなりすぎる上に、髪同士の摩擦も増えるので、髪のラメラ構造にダメージを与えてしまいます。
いかがでしたか?
ラメラケアで、しなやかな美しい満髪(みちがみ)をキープしましょう。
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